『想い』を伝えようとすること、『共感』するということ
 高知の小学校へ総合的な学習の時間の発表会を見に行く。
 以前から『この学校の良さはなかなかわからない』と聞いていた。その学校の修論の一部を読み、さらに『行きたい!』という思いが強くなり、担当の先生にお願いし、実現。

 児童の開会の挨拶を自然な『ことば』でしているのを聞いただけで『これは!』と感じた。

 まずは3・4年生の発表。発表の仕方が以前見た兵庫の小学校と酷似。後で聞くと、3・4年担当の先生は以前その兵庫の小学校に見に行ったことがある、とのこと。それはともかく、『茶堂のことを伝えたい』という強い『思い』を感じることが出来た。地域の人との温かさに触れることで、たくさん気づいたことがあるんだろうな。

 次は1・2年の発表。1・2年の発表は初めて見たが、非常に明るくて、元気で、楽しそうに発表していた。地域の人の似顔絵を出すと、会場が「どっ」と湧いた。なかなか、いいな。

 次いで5年の発表は、神楽。神楽って何だろう?と思いながら見た。笛や太鼓で演奏しながら、それに併せて舞を舞う、というものだった。始まる前に、一人ひとりがこの取り組みをしてきた感想・思いを話していた。それぞれ強い『思い』があるようで、一言一言が重い。いい学びをしてきたんだ、ということが伝わる。神楽の方はどうだったかというと、『絶対成功させてやるぞ!』という意気込みが伝わる、素晴らしい舞いと演奏であった。HPを見ると、4年生の時から練習をしていたそうだが、本当に素晴らしかった。紆余曲折があったそうだが、最終的に神楽の舞台を自分たちで作り、完成させ、地域の方々の見守る中で初舞台を踏み、成功させた。
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 最後に6年生の発表。これは『すごい』の一言。龍馬の歩いた『脱藩の道』を186kmも歩いた子どもたちは、輝いていた。『脱藩の道』を歩く道中で、様々な出会いがあったようだ。
 発表内容は、『脱藩の道』を歩きたい!という『思い』から始まり、そのための体力作り、資金作り、そして『脱藩の道』を歩きつつ映画作りをするといった、今までの歩みを振り返るものであった。私の頭では、言葉ではうまく説明できないが、とにかく見入ってしまった。子どもたちが歩んできた道をかいま見ることが出来た。最後の感想を述べる場面では、一人ひとりの『思い』が伝わってきた。「おばあちゃんがあとから自転車でおいかけてきてくれて、差し入れまでしてくれました。その時私は、自分のおじいちゃんとおばあちゃんを思い出しました。私のおじいちゃんとおばあちゃんはいつも物をくれたり差し入れをしてくれたりしたけど、私は心から『ありがとう』を言えませんでした。でも、そのおばあちゃんに出会ったとき、今ならおじいちゃんとおばあちゃんに心から『ありがとう』と言えると思いました。」「仲間っていいなぁ、って思いました。」「みんなでゴールすると、今までの思い出がよみがえってきて、、本当に『やってよかったぁ』と思って、涙が出るくらいうれしかったです。」
 かざらない、自分の言葉で、自分の『思い』をひとりひとりが精一杯伝えていた。
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 この発表の中で、子どもたちからのたくさんの『ありがとうございました』という言葉があった。地域の人と一緒に総合を作る、ということを感じることができた。

 発表会の最後に、この学校のことをテーマに修論を書き上げた方の講演があった。

 この発表の後の校内研修にも出席させていただいた。学校側から、活動の系統表や評価の系統表を作ってみましたがどうでしょうか、といった内容であったが、大学院の教授から「教科には必要であるとは思うが、この学校の総合的な学習には必要なのだろうか。総合的な学習は、一人ひとりに付けたい力が、ゴールが違うはずだ。一人ひとりにレーダーチャートを作ったらどうか」と言った意見が出された。そんな話を聞きながら、特別支援教育の『一人ひとりのニーズに合わせた支援』を思い出していた。平成15年3月に出された特別支援報告では、『障がいのある児童生徒』に限っている。それを読んだ(聞いた)とき、『学校の子どもたち全員にできればいいのに・・・』と思っていた。この学校は、それをしようとしている。思うのは誰でもできるが、実践するのは容易ではない。来年度も注目したい学校がまた一つ増えた。

 今回が初めての訪問であり、それが発表会であったのは幸運だった。と同時に、これまでのプロセスをもっと知りたくもなった。子どもたちは、どこでどのような気づきを経てきたのか。その気づきを促した教員の手だては。いただいた修論(H氏、本当にありがとうございました)を熟読し、考えたい。(終)

○参考リンク
神楽とは?
石見の貴重映像ライブラリー

石見神楽





 今回の発表会を見るに当たって気をつけたことがある。それは、『共感』すること。

 私は今まで、いろいろな発表を見て、『何か、違うな』『想いが伝わってこないな』などと感じることがほとんどであった。ほかの人が『よかったよ』とか言っているのを聞いても、『何が良かったのだろう』とか思っていた。自分がかかわった発表会であっても、そうであった。

 『なぜ、みんなと同じように感動できないのだろう』と悩んだ。なぜ素直に『よかったよ』という言葉が出てこないのだろう。みんなよくがんばったな、とは思っているのに、なぜか『物足りなさ』を感じてしまう。

 これまでも、何人かの方に聞いてみたが、納得する答えは得られていなかった。そして、つい先日、H氏に聞いたところ、『君は実際に指導する教員でもなく、授業を受ける学生でもない。第3者的な立場から見て、批評するのが一番嫌らしい』と。

 このお話を聞き、今まで悩んできたことが少し見えた。そうか!『共感』できていなかったのか!『一緒に作品を作る』など偉そうなことを言いながら、結局先生のように批評していたんだ。『共感』しているつもりであったが、できていなかったんだ。

 では、どうすれば『共感』できるのか。

 今回の発表は、子どもたちの『伝えたい』という思いを『受け止める』ということに重点をおくようにした。

 たまたま今回の小学校は、『一人ひとりの思いが伝わる発表会』をスローガンに取り組んでいた。

 気をつけた結果は・・・・・・上で書いたとおりである。

○おまけ  研修前の風景
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 研修が終わって帰ろうとすると、そこは雪景色。
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by viewtleaf | 2005-02-26 19:00 | 研究会等
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